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  • 【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」③ 株式会社清純堂代表・清田さん~道新を48歳で退職、札幌市手稲区に「ちょい寝ホテル」を起業~
【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」③ 株式会社清純堂代表・清田さん~道新を48歳で退職、札幌市手稲区に「ちょい寝ホテル」を起業~

【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」③ 株式会社清純堂代表・清田さん~道新を48歳で退職、札幌市手稲区に「ちょい寝ホテル」を起業~

えぞ財団 2020年12月18日

清田(せいだ)純一郎:株式会社清純堂代表。1970年小樽市出身。北海道新聞社に23年勤務し2018年に退職。19年48歳で札幌市手稲区に「ちょい寝ホテル」を開業。今年11月からは地元手稲の飲食店とコラボした「GOTO≫TEINE!」をスタートさせる。



https://www.choinehotels.com/


23年勤めた新聞社を退社。いわゆる”エリートサラリーマン”が脱サラ!”ホテルを経営”に至ったワケ

 今回の「この人、エーゾ」は清田純一郎さん(50)!清田さんは小樽で生まれ、旭川、岩見沢、横浜を経て小学5年で札幌市手稲区に移り住み、札幌大学を卒業後、北海道新聞社に入社しました。
 北海道新聞の当時の発行部数は約110万部で中日新聞社に次ぐ全国7位、
初任は本社広告局に配属され、その後旭川、東京、帯広などの転勤を経て2017年スポーツ戦略室にて東京オリンピック2020オフィシャルスポンサーの担当になります。


北海道新聞の社員時代


新聞社での安定した給料と地位を捨て、なぜ48歳で宿泊業の起業という道を選んだのか?

「前職は少しばかり大きめの看板の下で営業をしていたので、自分の判断だけでは勝負どころで勝負できなかったり、そもそもリスクのある勝負を必要とされていなかったので歯痒い思いをしていました。」
 いい会社に入ったし仕事は楽しい。やめる理由はないなずなのに、20代は常に悶々としている自分がいたといいます。「北海道新聞の営業は特殊です。自分の実力よりは、会社の看板で仕事がとれている事にずっと違和感を感じていました」と話します。
経営者視点で会社の動きを俯瞰して見ていると、もっとこうしたら上手くいくのではないかと思うことがあり、その考えを上司に訴えても経営層には届かない。
清田さんは30歳になった時〝やっぱり自分の実力で勝負したい!〟〝独立して自分の考えを実践してみたい〟という感情が湧き上がり、45歳の時、独立する事を決意しました。


ちょい寝ホテルの共有スペース

このラインより上のエリアが無料で表示されます。

妻に48歳で会社を辞めると伝えた時、救われた言葉「あなたなら何をやっても生きていけると思う」

 とはいえ、安定を捨てて新たなチャレンジをするためには家族の協力は不可欠となります。
「妻には辞める前の年に話し、事業計画をプレゼンしたところ、いいんでない?と、反対も心配もしなかったんです。」そして、いざ辞める時に言われた奥様のこの言葉に救われたといいます。
 「会社辞めていいですか?と聞くと〝あなたなら何をやっても生きていける思う〟と言ってくれたんですよ」


支えてくれる家族に感謝


宿泊業を経営のヒントは子どもの病気。同じ思いをしている人の力になりたい!

 なぜ清田さんはこれまでのキャリアを活かした広告関連でもなく”宿泊業”で起業したいと思ったのでしょうか?
「きっかけは子どもの病気でした。」
 清田さんの娘さんは生まれつき心臓の病気を患っていて、道新帯広勤務だった2014年、北大病院での手術のため、札幌で数週間の入院生活を送ることになりました。しかし、付き添いの奥様が札幌市内のホテルは高い上に、予約が取れないという状況に陥りました。その時、病院の付き添い家族は安く泊まれる宿を求めている。という需要があることに気づいたといいます。


地元手稲にスポットを当てたい!野望は”リゾートエリア手稲”

 地元手稲には、手稲渓仁会病院や道立子ども総合医療・療育センター(こどもっくる)などの大きな病院があり、入院患者家族を受け入れる場所としては申し分ありません。そして手稲は札幌の中でも海と山が間近に広がる観光地としてのポテンシャルが非常に高い地域です。
「手稲山は海外の人にはオリンピック会場として人気なんです。パウダースノーだし、ゲレンデの向こうは石狩湾なので、広がる海を見ながら滑る事が
できて最高です。しかし、札幌市民にあまり注目されていないのが悔しいのです。」

手稲の魅力をもっと地元の人に知ってもらい、手稲を観光産業の中心地にしたいと清田さんは考えています。
「野望としては、銭函から石狩湾新港にかけて広がるベイエリアを札幌市に買い取ってもらった上で、臨海地区を開発し鉄道を敷くこと。200万都市の中にあってパウダースノーとマリンリゾートが至近で楽しめる、世界でも稀有なリゾートエリアといえる手稲にしたいです


新型コロナの影響で稼働率は1割台に…”超ローカルイベント”を仕掛けるなど前向きに

 開業から1年経った今年1月~3月はリピーターも増えて手応えを感じていた清田さんでしたが、新型コロナウィルスの影響は軌道に乗り始めた経営に大きなダメージを与えました。
「ちょい寝ホテルを選んで泊まってくれる方も増えてきて、これからって時だったのですが、コロナの影響で今年の夏の稼働率は1割台になりました。」本来6月〜9月はハイシーズンの北海道ですが、今年はかなり厳しい結果に…売上は開業年の前年に比べて約2割にまで落ち込んだといいます。
ちょい寝ホテルは夏も冬も料金は同じで税別2980円〜と安価なのもウリの一つ。さらに持っているリソースをどう活かすかが問われます。
「具体的には370坪という敷地を活かして、来春にはレンタカー事業をスタートしたいと考えています。他にも宿泊地を目的地として利用してもらえる付加価値を提供したいと考えています」
現在、駐車場では「ちょいマルシェ」というイベントを不定期で開催したり、11月から地元飲食業14店舗とタッグを組んだ「GO TO≫TEINE!」という超ローカルなGOTOキャンペーンを実施して実質100円で泊まれる取り組みを行うなど、まずは一度来てもらえるような工夫をしています。
また、新しい取り組みとして、日本人の5分の1が睡眠で悩んでいるという事実に着目し(平成29年厚労省「国民健康・栄養調査」)より深い睡眠が得られるよう①睡眠学の知見を取り入れホテルの睡眠環境を整える②テントサウナ導入で体温管理を行う③最新の睡眠ツールを導入する。といった、深い睡眠に特化したホテルを目指して動き始めています。


休みはなくても楽しくて幸せな毎日


俺がルールブック!年中無休だけど好きなことができている。「いい意味でバカになれ!」

 コロナは経営に大打撃ではありましたが、悪いことばかりではありませんでした。「容易に資金調達できたのは大きかったです。この資金でやってみたかったことにチャレンジができます」コロナが過ぎ去っても以前の景色に戻ることはないと考え、次の戦略に振り切り、ここで生き残れれば一気に飛躍できるチャンスとも考えています。


会社員生活では社内調整など非生産性な作業が多く、ストレスも多かった。いまは24時間365日経営のことを考える生活ですが、独立したことを全く後悔していないといいます。
 「小さいことも大きいことも自分のやりたいようにできる!俺がルールブック!大きな借金をしても不思議と不安になったことは一度もないんです。良い意味で〝バカになれ〟を意識しています。どんなに考えても確実な未来は事前にはわからない。石橋は叩かなくていい。その一歩を踏み出すためには、周りから見たら無謀に見えるかもしれないけれど、例えこんにゃくの橋でもどうやって渡りきるかだけを考えています


自分の気持ちに正直に生きる!


目標を決めたからには、実現するためのルートだけを考える。人生100年時代、自分のやりたい事に正直になり前だけを見て突き進む
清田さんの姿は、現状に悶々とする多くの人たちの背中を押す存在になっています。



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