- TOP
- 【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」㉗ポートフォリオワーカー(複数仕事をかけ持つ)・豊澤瞳さん ~全体的に自分が心地よいバランスを取りながら人生を駆け抜けたい~

【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」㉗ポートフォリオワーカー(複数仕事をかけ持つ)・豊澤瞳さん ~全体的に自分が心地よいバランスを取りながら人生を駆け抜けたい~
えぞ財団
2023年3月9日
もがきながらも新たなチャレンジをしているひとを紹介する「この人、エーゾ」。今回ご紹介するのは、豊澤瞳さん。専門学校の講師やタレント、イベントの企画運営、ヨガ・ピラティスのインストラクターなど、多岐にわたるジャンルで活動をされながら、すべての活動に繋がりを見出しています。
目次
豊澤瞳:1990年北海道千歳市生まれ。北海道虻田高等学校を卒業後、道都大学(現在の星槎道都大学)経営学部経営学科へ進学。その後、専門学校や母校の学校職員を経て、2018ミス・ユニバース・ジャパンで第3位入賞。その後、フリーランスとして活動を開始し、2020年に結婚。現在は、札幌ビューティーアート専門学校講師、タレント、イベント企画運営、ヨガ・ピラティスのインストラクターなど、ポートフォリオワーカーとして活動中。好きな言葉は、”漂えど沈まず”。
https://www.instagram.com/hitomi_toyosawa/
●X
https://twitter.com/hitomi_toyosawa
●YouTube
https://m.youtube.com/channel/UCcsNZC_TiXjt7sV-Zhlg57g
幼少期から自然と身に付いている“キャプテンシー”という能力
北海道千歳市出身で、両親と弟の4人家族の長女として育った豊澤さん。小さい頃は”魔法騎士レイアース(マジックナイトレイアース)”というアニメが大好きで、お父さんが作った段ボール製のリアルな剣で主人公になりきってよく遊んでいた記憶が鮮明に残っているそうです。アニメは3人の少女が異世界で魔法を武器に戦うストーリーで、弟がいる豊澤さんは、様々な場面で抱いていた「私が弟を守らなきゃ!」という感覚と近いものを感じ、ストーリーに惹かれていたのではないかと当時を振り返り話してくれました。
その後中学へ入学し、芸術が大好きでデッサンも得意だった豊澤さんは、美術部に入部します。
「祖母が陶芸家で、その影響もあり、芸術がすごく好きで美術部に入ったのですが、海外旅行が好きな顧問の先生で、なんと夏休み中に部活が1日もなくて(笑)せっかく一生に一回の中学生活なので夏休み充実させたいな~と悩んでいた時、ふと、バレー部に同級生がいっぱいいるなと気づいて。それと体育の授業の時に『バレーが上手だね』と褒められたのも思い出して『そうだ、バレー部に入ろう!』と。そういう経緯で、急遽転部しました!」
また、学校生活の中では、いつの間にか友達同士の仲裁役になっていたり、学級委員に率先して挙手したりと、「この空間を良いチームにしたい!」というような行動を気が付いたらしていたという思い出話も。
中学時代に文化系から運動系の部活という別世界への転部を経験された豊澤さんは、”バレー”というスポーツ経験があるからこそ、現代を生きていくために必要不可欠な精神力を養うことができていると話してくれました。
一風変わった高校生活から得た”想像以上の産物”
中学を卒業し、2006年に虻田郡洞爺湖町にある北海道虻田高等学校へ進学した豊澤さん。高校でもバレー部に入部しますが、住んでいた地域からは車で1時間半程度の距離があったため、全寮生活をすることになったといいます。
「2000年に起きた有珠山噴火の影響で使われなくなった小学校の校舎がありました。そのままだと建物が劣化して危ないということで、その小学校が改装されて、そこが私たちの女子寮となりました。そして3年間、先輩後輩合わせて約15名の寮生活。職員室が食堂になったり、音楽室がお風呂になったり。もちろん体育館があるので、夜も練習できたり。食事は、周りは自然がいっぱいなので、監督が釣ってきてくれた魚をみんなでさばいたり、近所の農家さんから野菜をいただいたり。当時は高校生でわからないことも多いし、楽しいことばかりではなかったけれど、今考えるとバレーの上達のためだけではなくて、『本当の生きる力』を身に付ける生活だったんだなと感謝しています」
当時、高校生活の24時間365日をほぼ一緒に過ごした約15名の仲間。同じ経験をした者同士しか分かり合えないような特殊な生活をしたことで、家族のような存在になっているといい、今でも繋がっていると笑顔で話してくれました。
“好き”と”教える”の違いを考えた大学生時代
高校卒業後は、北広島市にある道都大学(現在の星槎道都大学)へ進学し、高等学校教諭一種免許を取得した豊澤さん。学部は、経営学部経営学科のスポーツビジネス専攻だったそうですが、取得した免許の種類は”地理歴史”と”商業”だといい、その理由についても教えてくれました。
「バレーは楽しくて大好きなんですが、実はそれ以外のスポーツが全然得意ではなくて。もし体育の免許を取得した場合『私はバレー以外のスポーツを子どもたちに教えられるのか?』と考えました。趣味でジョギングをしたりはしますが、例えば『走る』ということを『教える』と考えた時になんか違うなと思って。それに高校が商業系だったこともあり、自分が勉強していたことを教えることはできると思い、地理歴史と商業の免許を取得しました」
通常は、1種類の教員免許を取得する方が多いそうですが、豊澤さんは在学中に単位を多く取得していたといい、そのおかげで最終的に選択肢の幅が広がったといいます。
教育分野への就職と”大事な局面を支える側”で感じた責任感
大学卒業後は、お世話になっていた先生に就職先についてアドバイスをもらい、全国に60校以上の学校がある学校法人三幸学園に就職した豊澤さん。幸運にも、配属されたのは希望勤務地の札幌リゾート&スポーツ専門学校(現在の札幌スポーツ&メディカル専門学校)でした。
「専門学校では教員としてクラスの担任をやりながら、オープンキャンパスの運営やSNSの発信などの広報業務を担当していました。入社前は全国のどこに配属されるかわからない不安もありましたが、札幌に配属されて本当に良かったです」
札幌リゾート&スポーツ専門学校で3年間働いた後、2016年4月に母校の大学職員に転職された豊澤さん。ご自身は、スポーツに関連することを意識していないといいますが、結果いつもスポーツには深い縁があると話します。
「大学職員として入職したのですが、学生向けの手引きをみたら、女子バレー部コーチの欄に私の名前が載っていて(笑)『まさか自分がコーチを!?』という感じだったのと、事後報告のような感じでびっくりしたのですが、何か意味があると思い、コーチをやることにしました」
学校職員として働いている時は「この学生にとって、一番良い進路は何だろう。社会に送り出す前に私が伝えられることは何だろう」ということをとことん考え、真剣に向き合っているという豊澤さん。また、人生の中のどんなタイミングで、どの道に進むかは人それぞれですが、実際にその選択肢を広げてあげたり、立ち止まっている時に背中を押す役目は、先に社会に出ている先輩の責任だと感じているといい、社会に出る一歩手間の総仕上げの時期に携わる中でより強くなっている想いでもあるといいます。
バレー部魂で掴んだ”2018年ミス・ユニバース・ジャパン第3位”
大学職員として働いて少し経った頃、豊澤さんにとある転機が訪れます。
「25歳の頃、友達と飲みに行っていた時に近くのテーブルの方から声をかけていただいて。その時に言われた『ミスユニバースに向いてるよ!』というひと言が、なんだかずっと頭の片隅にあったんです。学生時代からスポーツ一筋だった私にとって、自分とは全く関係ないと思っていたのですが、『向いてる』と言われたら、挑戦してみようかなという気持ちになって」
2017年と2018年のミス・ユニバース・ジャパンの大会に出場されている豊澤さんですが、2017年の北海道大会に出場した際の結果は審査員特別賞。その当時は、特別賞をもらえただけでもすごく嬉しかったといいますが、審査員に言われた「あなた、あと10kg痩せていたらグランプリに選んでたわ」というひと言がきっかけで翌年もエントリーすることを決めたと当時を思い出してくれました。
「私、勝てる可能性のあった試合に負けたんだなと。勝てるなら、とにかく勝ちにいきたいと思いました。あのひと言のおかげで、バレー部魂が発動して(笑)それで10kg減量して、翌年同じ審査員の方たちが目の前で『よくやったわね』と言ってくれたんです。当日のステージでの審査というよりは、その1年間の過程を認められたという感覚で、ものすごく嬉しくて!」
そして、2018年の北海道大会で優勝し、日本大会では見事第3位に入賞された豊澤さん。ミス・ユニバース・ジャパンに挑戦していた期間は、”自分をどう見せるか”ということに徹底的に向き合う貴重な期間だったといい、その経験が現在の豊澤さんにとって、ものすごく価値のあるものになっているそうです。
”自分の人生を自分で舵取りする”と決めた時期
2018年の4月から新しい働き方をスタートされている豊澤さんですが、特に意識していることは”何かに偏らず、やりたいことをやりたい時にやる”というライフスタイルだといいます。
「実はグランプリを取るために、気合を入れて、大会前に職場に退職届を出していました。なので、大会が終わってからはフリーランスに。それからは、ミス・ユニバース・ジャパンの運営側のお仕事や非常勤講師をしながら生活していました。フリーランスは大変なこともあるけれど、毎週のスケジュールを自分で調整しながら、家事とも掛け合わせてできているので、私にはすごく合っているなと日々感じています」
2020年に大学の同級生の方とご結婚され、実生活では”仕事をするためのアイドリングとして家事をする”というライフスタイルが定番になっているという豊澤さん。そんな中、すごく良いタイミングでサウナ番組のリポーターのお仕事が巡ってきたそうです。
「当時はまだサウナブームが来る前でした。今では『サウナ』という単語を様々な所で見聞きすることが増えていますが、まさかこんなにサウナブームになるとは正直思っていませんでした。そしてサウナブームとともに、この数年間で自分自身の成長も感じることができていて。この活動は楽しすぎるので『もっといろんな人に知ってもらいたいな』という気持ちが強くなっています」
そして今年33歳となる豊澤さんは、周りの子育て世代のリアルな声がきっかけとなり”託児サウナ”という試みをスタートすることを決意します。
三方よしの”託児サウナ”をもっと知ってもらいたい
「友達から『私もサウナ入りたいな~。でも、子ども小さいし、時間かかるから入れないんだよね』という話を聞いた時、確かにその通りだなと思って。子どもが小さいうちは、ゆっくり髪を乾かすのも難しいし、銭湯も落ち着いて行けないよなと。ということで思い付いたのが『託児サウナ』なんです!『私が預かるから、その間サウナ入っておいで~!』という感じです」
しかし、子どもを預かるには責任も伴うということや資金面での懸念もあったため、豊澤さんはご自身の経験を活かし、専門学校時代の先生に相談をします。
「『託児サウナ』というボランティア活動をしたいんです。ただ、一人では難しいし、資金もない。それに私は保育士免許を持っていないので、保育の専門学校の学生さんたちに協力をお願いできないでしょうか」
その頃はちょうど新型コロナウイルスが流行し始めた時期ということもあり、学生さんたちの外部実習が中止になっていたとか。そのため、むしろ『学びの場をありがとう』と歓迎され、無事”託児サウナ”の開催が決まったといいます。
豊澤さんにとっても、子育てをしている方たちにとっても、学生にとっても、三方よしとなっているこの素晴らしい取り組み。現在は、札幌市内のほのかグループの施設で不定期で開催されていますが、今後は開催場所を増やして、もっと広く周知していきたいそうです。また、”自分がお風呂に入るためにお金を払ってでも子どもを預けたい”というニーズは低いため、あくまでも”無料”という部分は変えずに、これからも継続して取り組んでいきたいと意気込んでくれました。
メディア側で仕事をする上でのテーマは”ありのままを見せること”
講師のお仕事のほかに、テレビリポーターやラジオパーソナリティもされている豊澤さん。過去に学んだ”自分をどう見せるか”という経験も活かしながら、お仕事をされているそうですが、現在特に意識しているのは”自分の言葉で発信すること”だといいます。
「例えば、ラジオだと生放送でリスナーさんからメッセージをいただいて、それに対してリアクションすることが多いです。その時に良い言葉を取り繕うこともできますが、正直それは素の自分とは違うので。リアルを届けるということは『本当に自分が思ってることを発信する』ということだと解釈しているので、そこはブレずに続けていきたいと思っています」
ラジオ以外でも発信側として仕事をする機会が多い豊澤さんですが、昔は現在のように自身の言葉を素直に伝えることができなかった時代もあったといい、その時代があるからこそ、伝え方について意識が変わったと話します。また、講師という立場で発信する際のご自身のやりがいについても話しくれました。
「どれだけ学生のことを思ってコミュニケーションをとっても、伝わらないことはたくさんあります。悔しい気持ちにもなりますが『ここでこの学生に出会ったからには、どれだけ嫌われても諦めないで関わる!』というスタンスを貫いてます」
豊澤さんの好きな言葉である”漂えど沈まず”が持つ、”プカプカと常に浮きながら、沈まずにどこへでも行く”という意味ように、今後のマルチなご活躍が楽しみで仕方がありません!
Video
記事コンテンツ
Membership
地方の経営者による、
地方の経営者のための学び
「松山ローカル大学」はメンバーを募集しています
Price
会員料金
受講生
会員ならではの特典を活用して しっかり学びたい方におすすめ
月額11,000円(税込)
- 会員限定の交流イベントの参加
- 全講座の参加権利(優先案内あり)
- 講座アーカイブ視聴
※懇親会のみ実費
企業パートナー
従業員への教育ツール、情報のキャッチアップにおすすめ
年額660,000※円(税込)
(※請求書一括払い)
月額55,000円(税込)
- ロゴ掲載
- 会員限定の交流イベントの参加
- 全講座の参加権利(2名参加可能)
- 講座アーカイブ視聴(社内利用可)
※懇親会のみ実費
Partner’s Contents
日本各地のパートナーが発信する情報
Video
動画コンテンツ
Article
記事コンテンツ
Category
カテゴリ