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  • 【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」㉛”スポーツを活かしたまちづくり”に挑戦中の苫小牧市議会議員・嶋中康晴さん~大好きなまちだから頑張れる。スタートラインに立った以上は全力で駆け抜けます~
【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」㉛”スポーツを活かしたまちづくり”に挑戦中の苫小牧市議会議員・嶋中康晴さん~大好きなまちだから頑張れる。スタートラインに立った以上は全力で駆け抜けます~

【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」㉛”スポーツを活かしたまちづくり”に挑戦中の苫小牧市議会議員・嶋中康晴さん~大好きなまちだから頑張れる。スタートラインに立った以上は全力で駆け抜けます~

えぞ財団 2023年6月8日

もがきながらも新たなチャレンジをしているひとを紹介する「この人、エーゾ」。今回ご紹介するのは、嶋中康晴さん。社会で必要なことを学ぶための手段の1つである”スポーツ”というコンテンツに歩み寄り、今年の4月から苫小牧市議会議員として生涯スポーツの普及を目指し活動されています。議員活動の他にも大学の非常勤講師などを通して地域活性化に取り組み、スポーツの新未来を創り続けます。

嶋中康晴:1979年生まれ苫小牧市出身。リーフラス株式会社専務執行役員、北海道十勝スカイアーススポーツ株式会社取締役を経て、今年4月に苫小牧市議会議員選挙で当選。現在は議員活動の他に、2019年から務めている北海道教育大学岩見沢校の非常勤講師やスポーツ業界の発展に寄与することを目的として設立された任意団体のスポーツ産業推進協議会事務局長などを兼務。長所はどんな場面でも必要不可欠な”声質”。

夢の数は大人も子どもも関係ない。夢はたくさん持ったもん勝ち!


北海道苫小牧市の西部に位置する錦岡地区で生まれ育ち、実家から眺める樽前山の姿が大好きだという嶋中さん。幼少期から苫小牧のイメージは変わらないといいますが、大人になるにつれてまちの構造や歴史を知ったことで、日々発見が多いとも話します。また当時、地域には同好会があり小学生の頃からサッカーを始めたという嶋中さん。その影響で最初の将来の夢はサッカー選手だったといいますが、幼少期から日常生活の中で刺激を受けたことが夢に繋がっているといい、年齢と共に夢にも変化があると話してくれました。
「私は夢がコロコロ変わるタイプだったようで、小学生時代は『サッカー選手』、中学生時代は『教師』、高校時代は『ミュージシャン』と夢がたくさんありました。コロコロ変わるというよりも、夢を積み上げて自分という人間の深みをつくろうとしていたのかなと今は思うようにしています。そして経験談として言えるのは『夢はいつどこで叶うかわからないからたくさん持ったもん勝ち』ということ。夢みた職業に就くことだけではなくて、夢を目指した過程で本気で頑張った経験が土台となって、いつか何かしらの知識や能力になると思っているので、好奇心を持って夢を持つことは得しかないと思ってます。それに大人になってからみつけた夢の方がより実現しやすいと思うので、これからの人生も楽しみで仕方ありません
経験を積んだ今だからこそ言える”夢を持つことの大切さ”を語ってくれた嶋中さんですが、その他にも現在の土台となっている経験を小学生時代から体験していたと話します。「適性があったか否かはわからないですが、学生時代は児童会長や生徒会長をやらせていただいていました。その活動のおかげで『人前に立って話す力』や『リーダーに必要な責任感』などの土台を学ぶことができたと思っています。当時は肩書きの重さを感じたり、理不尽な出来事もありましたが、場数を踏むという意味でもそういった力や考え方をその時期から育ててもらったことはものすごく感謝しています」


トライアンドエラーの大阪時代


その後、5年制の苫小牧工業高等専門学校へ進学したといいますが、様々なことに興味を持つ時期だったこともあり、高校は3年で修了退学された嶋中さん。修了後は音楽の道へ進むことを決意し、18歳で単身大阪へ向かったと話します。「18歳の頃、ちょうどリセットボタンを押したくなった時期なんですよね。理数系専門の高校へ行ったことで自分の将来について真剣に考えるようになったり、小学生や中学生時代とも違う環境なので色んな意味で葛藤がありました。そして高校に入ったあたりから趣味でギターやキーボードを始めていて。当時は本能的に音楽の道に挑戦したいという感覚で大阪スクールオブミュージック専門学校のプロミュージシャンコースへ通うことを決めたんです。ただ実際、専門学校に通うとレベルの高い人たちに囲まれて、あっという間に『自分はどうして音楽の道を考えたんだろう』って思い知ったのですが、夢をみつけられたので次の道へ進むことができました」大阪では食事付きの学生寮に入ったという嶋中さんですが、食事以外の家事などを自分で行う生活が始まり、実家のご家族のありがたみを痛感したとか。また、自身の人生について迷っていた時期でもあり、大阪時代は社交性があまりなかったといいますが、とあるバイトを始めたことで大阪時代が一気に好転したと話します。「専門時代、結婚式場のホールスタッフのバイトをしていたんですが、それがものすごく楽しくて!テーブルセッティングの方法やビールの注ぎ方などのマナーをはじめ、教養を身に付けることができたのと同時に、結婚式の舞台裏に関わることでチームワークを実践で学んだ気がします。バイトリーダーをはじめ、『結婚式の時間内にすべての料理の提供を終わらせる』というミッションのもと、進行のスケジュールを確認しながらタイミングを合わせたり、大きい声でサポートし合ったり。とにかく想像以上に体育会系のバイトでした(笑)」そしてバイト先にはサッカーチームもあり、授業よりもバイトの仲間たちとサッカーをすることも多かったという嶋中さん。ここでもサッカーというスポーツに助けられていたと当時を振り返ってくれました。



サッカー好きが高じて仕事に就いた20代。ゴールはわからなくても働き続ける


そんな中、ある時コンビニでみつけた”ビーイング”という就職情報誌の求人が嶋中さんの運命を変えることになったと話します。「実を言うと、専門学校卒業後はすぐ就職したのではなく、趣味で音楽活動をしたり、バイト三昧だったりという約2年間の生活がありました。それで23歳の時に『サッカーを子どもに教える正社員』という求人と出会いまして。当時は『インストラクターで正社員』というような求人はほぼない時代だったので、すごく興味を持って、すぐ会社説明会に行きました。そしたら『スポーツインストラクターを正社員として育てることがスポーツ界の未来だ!』や『子どもは褒めて伸ばす』などの熱い話を社長がされていて、感銘を受けまして。今考えるとリスキーですが、絶対この会社に入りたいと思って他の就活はストップして、1本に絞りました。これがきっかけでリーフラス株式会社に就職しています」2003年にリーフラス株式会社に入社し、大阪支社で働き始めた嶋中さん。会社は2001年に福岡で設立されたばかりのベンチャー企業だったこともあり、ほぼオープニングスタッフとして経理や総務の仕事などのあらゆる経験もできたと話します。また、当時20~30名だった従業員数は今や約2000名となり、嶋中さんは創業期から会社が大きくなるまでを実際に目の前で体感することができ、とても貴重な経験だったとも教えてくれました。
「大阪ではサッカークラブの先生として教室を持っていました。慣れた頃には1人で5つくらいの教室を持って、生徒さんは150名ほどいらっしゃいました。塾の先生をイメージしていただくとわかりやすいかと思いますが、当時は『スポーツを通じて教育をする』ということ自体が斬新で『月謝を払っていただければ、その他はすべて先生がやります』というスタイル。指導もプロが行うので『運動が苦手な子でも絶対楽しませます』という革新的なクラブでした。会社設立5年目頃からは全国の政令指定都市に開校することも決まり、とんでもないスピードで拡大しまして。また、短期間で結果を出したら評価をしてくれる会社なので27歳の頃には北海道支社長として働いていました」


嶋中さんの生涯のキーワードは”スポーツ×〇〇”!?


北海道支社長を務めることになり、27歳の時に札幌に転勤した嶋中さん。その後、29歳の時に中学の同級生である奥様と結婚し、2児の父にもなられています。サッカークラブの運営は"子どもを預かる仕事"ということもあり、子どもの親の気持ちを理解する上で、父親になったことはそれからの仕事においてもプラスの影響があったと話してくれました。「『子どもに教える』という仕事をしていたので、まずは自分の家族をきちんとマネジメントしないといけなかったのですが、結婚して子どもが生まれても、スポーツに携わる仕事が楽しすぎて仕事へのスタンスがほとんど変わりませんでした。今もですが、振り返ると、支えてもらった妻には本当に感謝しています。そしてある時妻から『いってきますと言う時の後ろ姿が子どもが遊びに行く時と全く同じだね(笑)』と言われたことがあるのですが、その一言が私は忘れられなくて。最高の褒め言葉として受け取ったのですが、仕事に行きたいオーラがそんなに出ていたのかと実感した瞬間でもありました(笑)」
札幌で働き始めてからは道外出張や海外出張もあり、単身赴任をしていた時期もあったとか。そして2017年からはリーフラス株式会社の100%子会社である北海道十勝スカイアーススポーツ株式会社でも役員として働くことになった嶋中さん。その後も2019年からは北海道教育大学岩見沢校の非常勤講師も務めることになり、学生にもスポーツビジネスを伝える立場になったと話します。「授業では『スポーツの魅力を活かして今何ができるか』や『スポーツをどのようにデザイン・プロデュースして自己実現をしていくか』などを学生に伝えています。具体的には『スポーツをどうしたらスポーツビジネスにできるか』ということをケーススタディで学生と一緒に議論しています。私自身、『スポーツが一番』と思っているわけではなく、世の中にある大切なことの縮図を学ぶためにスポーツを活用することは非常に効率が良いと思っているので、スポーツというコンテンツが非常に大切になってくると思います




ついにスタートした議員活動。今後の鍵は”スポーツをどれだけ身近に捉えてもらえるか”


今年の3月をもって約21年間務めたリーフラス株式会社を退社し、4月には苫小牧市議会議員選挙で当選した嶋中さん。市議会議員になって約1ヶ月経過した現在の心境をお聞きしました。「おかげさまで今のところの動きは予定通りで、家族や仲間の協力もあり議員活動以外も続けたりしながらの生活ができていて、ありがたいことに忙しくさせてもらってます。これまでは外部からみてきた政治ですが、内部に入らせていただくことでわかることがたくさんあるので、毎日が刺激的です」
また、嶋中さんが目指す”スポーツを活かしたまちづくりを民間と行政で手を取り合って成し遂げる”という内容についてもお聞きしました。「日本では学生時代のうちに体育や部活を通して、スポーツの好き嫌いがはっきり分かれてしまう傾向があると感じています。実際に学生時代に苦手意識を持ってしまうと大人になってからはスポーツを全くやらないという方もいらっしゃいますし、結果的には高齢化社会の課題でもある健康寿命問題にも関わってくると思います。なので競技スポーツのように『ハードワークしないと運動は成り立たない』ではなくて、誰もが利用できる公共施設などで楽しみながら運動ができる環境を作ることで、スポーツを身近に捉えられる方が増えると思ったんです。例えば『歩くことだけでも立派な運動である』という概念を定着させたり、『カフェで友達とお茶するついでに公園で体を動かす』など。ただ、そのような環境を整えるためには民間だけの力では限界があることを感じ、自治体や行政側の協力も必要不可欠と感じたことが私が議員を目指した1番のポイントでした
嶋中さんの政策でも掲げられている”苫小牧を北海道No1健康都市に“の中には、”運動が身近になるスポーツ施設の改善や増設”や”子どもも大人も使える公園遊具の開発と設置”という内容も盛り込まれており、スポーツへの抵抗をなくす取り組みや仕組みづくりの意気込みを感じます。その他にも議員活動をする上で変革していきたい文化もあるといいますが、どんな業界においても業界ならではのしきたりがあるため、まずはしっかり学ぶことをモットーに活動をしていくと話してくれました。





変化の激しい時代だからこそ改めて考えたい”自分の心の拠り所”


現在の立場になるまでの道のりは決して緩やかな道ではなかったという嶋中さんですが、困難を乗り越えていく際に大切な考え方をお聞きしました。「私は正直メンタルが強い方なので大抵のことは『寝て起きたらなるようになるだろう』と思ってしまうタイプなのですが、会社でマネジメントをさせていただいていた時や講義の際にお話しするのは『自分が安心して属せる場所があること』についてです。最終的に人間の心を支えるのは家族や友人、恋人の存在だったり、自分が帰れる場所があるかどうかだと思うんですよね。私自身も様々なコミュニティに属させていただいていて、帰れる場所があるので今の自分が成り立っていると思います。コミュニティというのはオフライン上でもオンライン上でも良いと思いますし、自分の見識や価値観を広げるという意味で、複数の帰れる場所を持つというのは、今の時代だからこそ必須なんじゃないかなって思います」“夢をたくさん持つこと”という部分でも共通点があるといいますが、”複数の帰れる場所があること”というのは安心感や自己肯定感にも繋がるといい、嶋中さん自身もそのような考え方のおかげで成長し続けられていると話してくれました。
そして、現在は新たなコミュニティも準備中という嶋中さん。現状に満足せず、さらに充実した日々を過ごせるように意識しているといいます。「これまでの仕事では教える側の立場が多かったんですが、教えていただくのも大好きです。私はこれまで積み上げてきたことが自分の強みでもありますし、いろんな方々と繋がって勉強させていただくという経験がこれからも自分の土台になっていくと思います。そして今年の4月には合同会社5auraを立ち上げました。地域活性化のため自分自身もプレイヤーとして動きたいという想いが詰まっている会社なので、これからに期待していただきたいです
現在、大好きな地元苫小牧で、大好きな方たちに囲まれ、夢を追い続けている嶋中さん。”スポーツ”というコンテンツをメインとするまちづくりの伸びしろに大注目です♪

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