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【#えぞ財団】連載企画「この人、エーゾ」㉝映像ディレクター・森島和宏さん~北海道のまだ伝えきれていない魅力を、北海道に住みながら動画を通して”リアル”に伝え続けたい~
えぞ財団
2023年7月17日
もがきながらも新たなチャレンジをしているひとを紹介する「この人、エーゾ」。今回ご紹介するのは、森島和宏さん。小平町に生まれ、22歳から映像制作会社での経験を得て、現在は映像ディレクターとして活躍。撮影はスキー、スノーボード、農家からテレビ番組ロケと幅広く”北海道の魅力”を発信しています。
森島和宏:1984年生まれ小平町出身。アンスールフィルム合同会社代表社員。22歳から2つの映像制作会社を経て独立、現在に至る。趣味は、スノーボード、スキー。
中学生からTV仕事にあこがれ、インターンでロケ現場を経験した大学生時代
小平町出身の森島さんは、中学生の時みた”テレビの裏側やテレビ番組制作をするプロフェショナル”の番組を見て、「将来テレビに関係する仕事に就きたいな」と思いました。地元の高校に進学し、高校卒業後の進路は地元を離れて札幌の映像制作系の専門学校と考えていましたが、高校3年生の時にオープンキャンパスで実際に訪れた際、少し自分のやりたいことや雰囲気とは違うかなと考え、札幌学院大学に進学し、札幌での生活をスタートさせました。バイトに明け暮れる学生生活を送っていましたが、大学のインターンシップとしてテレビ番組などの映像制作会社へ、大学3、4年時の二年連続で夏休み時期を使った約2か月間ずつ、現場を経験することになります。「めちゃくちゃ楽しかったのを覚えています。ライジングサンロックフェスティバルの撮影現場ではディレクターの手伝いや、楽曲の取り込みなどを経験、自転車レースのツールド北海道でも、番組制作の基礎である、タイムスケジュール管理や、200キロに10人以上散らばるカメラマンをどのように運用するかなどを経験することが出来ました。テレビ制作の本当に浅い部分だったなと今考えたら思いますが、経験できたのはとても大きなことでした」と当時を振り返ります。
夢の映像制作会社に入社!実際に働いたからこそ見えた”プロフェッショナルな部分”
大学時に就職活動では、インターンシップ先でもあった札幌の映像制作会社の入社試験を受け、合格。契約社員として入社し、AD(アシスタントディレクター)として撮影現場が円滑に進むようにロケ弁の手配などの細かい作業からスタートしました。入社後、1年を待たずして別の映像制作会社が、森島さんの趣味でもあるスノーボード番組を製作していることもあり、転職、正社員となり、ADからスタートしました。入社直後の3か月間は待望のスノーボード番組のスタッフとして働きましたが、その後、農業系の番組と旅番組の2つの掛け持ちに。ADとして、農業系の番組では、ロケハン(撮影現場の下見)から、子ども出演者選定、撮影準備、出演者ケアや、当日撮影などを週一回ペースで稼動していました。これと同時に、旅番組では、北海道内をタレントがヒッチハイクで回る撮影を担当し、店の撮影許可などまさにテレビ制作に関わる基礎から学びました。その後も同時並行で様々な種類の番組制作で多忙ながらも充実した日々を過ごしていた森島さんに、ついに念願だったスノーボード番組をD(ディレクター)として任されることになりました。「とても嬉しかったけど同時に不安もあった。テレビの裏側や現実をわかっていなかった子どもの時には、見えなかった大変な部分やプロフェッショナルな部分をこれまでの数年間で目の当たりにしてきてました。嬉しさと『本当に自分が番組のかじ取りであるDとして、夢だったスノーボード番組を良いモノにできるのか?』という不安は半々くらいでした」
念願のスノーボード番組制作。体力的に厳しい状況でも”楽しいが勝つ”夢のような時間
スノーボード番組では、ゲストスノーボーダーを毎回呼んで、スキー場やバックカントリーでスノーボードの滑りや技、自然をDとしてカメラを回しながら番組を企画する森島さんと、2人のカメラマンでとにかくかっこよく、スノーボードや北海道の魅力を伝えました。「子どものころから本当に好きな番組で、自分自身の趣味でもあるスノーボードに特化した撮影だったので毎回毎回楽しかったのを覚えています。ただ、納品や撮影など時間的にタイトな部分もあり、もう少し時間があったらもっといい作品を作れたのにな…と思うことはありましたが、これを言葉にすることはありませんでした。時間や撮影状況の制限がある中でも、MC陣達とも話して、制限がある中でも一つ一つこだわりを持って作り上げるということはこの番組で経験しながら学ぶことが出来ました。今振り返るとかなり体力的にも厳しい状況で番組を作っていましたが、海外ロケやそもそも本当に自分が作りたかった番組なので圧倒的に”楽しいのほうが勝つ”夢のような時間でした」と当時を振り返ります。
「もっと自由度高く撮影や表現をしたい」独立をきっかけに感じる北海道の素晴らしさ
森島さんが大学卒業後飛び込んだテレビ制作業界に入り12年が経った、34歳の時に独立、アンスールフィルム合同会社を設立します。「自分が大好きなスノーボードや、北海道の自然、企業などの魅力をもっと自由度高く撮影や表現をしたいなと思ったのが独立の一番のきっかけでした。独立すること自体にはあまり不安はなかったです。なんとかなるかなと思って独立しましたし、独立後も仕事を依頼するね!というテレビ局関係者もいてくれて、今までやってきたことが評価されていることに喜びも感じました」
独立してすぐに、北海道のウインタースポーツの魅力と、改めてスキーの楽しさやスキーを中心とした観光の楽しみ方を伝える”LOVE SKI HOKKAIDO”(TVh)の番組制作依頼が来ます。番組の企画をプロスキーヤーの井山敬介さんや番組P(プロデューサー)たちと話し合いながら、森島さんは撮影、編集、納品まですべて1人で任されることになりました。この番組がきっかけで、プロスキーヤーの井山敬介さんや佐々木明さんと出会い、森島さん自身もこれまではスノーボードで滑走しながらの撮影から、スキーを滑りながらの撮影も経験。「これまではスノーボード中心に番組制作をしてきましたが、2人のプロスキーヤーが楽しそうに、もちろん素晴らしい技術で滑るのを見て、小学生以来久しぶりにスキーにはまりました。この感覚を北海道の道内外にいる人に伝えたいと強く思うようになるきっかけの番組でした」
最高のパートナー”プロスキーヤー井山さん”とユーチューブを立ち上げへ。北海道&ウィンタースポーツの魅力を伝える
”ウィンタースポーツや冬、北海道の魅力をもっと伝えたい!”という森島さんと同じ思いを持つプロスキーヤー井山さんとの出会いから、TV番組以外でももっとスキーの魅力に触れてもらおうと”井山敬介のズルTUBE”を2人で立ち上げました。これまで、北海道出身のオリンピアン、スピードスケートの清水宏保さんがゲスト出演したり、スキー技術選の大会に密着したり、道内各地のスキー場で滑り、撮影し、スキーヤーと交流したりと、とにかく少しでも多くの人にスキーや冬、北海道の魅力を伝えるべく、撮影をしています。「今まではここまで一人の人と、長く深く付き合って撮影をしたり、寝食を共にすることはありませんでしたが、本当に自分だけでは伝えきれない魅力を井山さんを通して、伝えられているなと思います。井山さんのスキーやとしての考え方はもちろん、生き方、人との接し方、何よりスキーや北海道への愛情と課題感など本当に勉強になります。僕自身、最高のパートナーを映像制作を通して会うことが出来たと思います」
”それはまるでトリンドルな1日でした。”道内各地の農家を周り、こだわりの撮影&編集で
昨年は、独立前以来久しぶりの農業番組の制作もした森島さん。UHBの”それはまるでトリンドルな1日でした。”という番組では北海道の農業の魅力を伝えるべく、タレントのトリンドル玲奈さんが道内各地の農家を訪れ、アレンジレシピで食材を生かした料理を作ります。森島さんは、企画、撮影や編集を通して、北海道の農業や農作物の魅力を伝えることが出来ました。「農業は北海道の大きな魅力だと思います。独立してから僕がやりたかった北海道の一次産業の動画撮影では、新たなチャレンジとして北海道に一台しかないカメラを使用して撮影しました。映像として、より素材や北海道の自然の素晴らしさを伝えるべく、様々な調整や魅せ方をかなり工夫しながらの挑戦となりました。自分自身としてはとても納得いく作品が取れましたし、この技法でもっといい作品を撮れるという自信にもなりました。何より、料理はおいしそうに、自然は綺麗にというシンプルな部分を映し出すことが出来たと思っています。今後も北海道の農業も含め一次産業の魅力も伝えていきたいです」
北海道のまだ伝えきれていない魅力を、北海道に住みながら”リアル”に伝え続けたい。”ヒト”にフォーカスを当てたドキュメンタリーも
「とにかく北海道は魅力しかないと思います。例えば、映像制作の仕事で有名になりたかったり、名をあげてお金を稼ぎたければ、東京や世界に出ていくべきだと思ってます。そう考える中、僕が北海道にいるのは、北海道のまだ伝えきれていない魅力を、北海道に住みながら動画を通して”リアルに”伝え続けたいと思っているからです」と話してくれました。今後の展望としては、「いつできるかはわかりませんが、北海道に生きる人の魅力を伝えられるようなドキュメンタリーを製作してみたいと考えてます。僕が今まで好きで撮影してきた作品には必ずと言っていいほど”ヒト”が出てきて、作品自体の中心となっています。北海道にはいろんな魅力がありますが、そこに生きる”ヒト”にフォーカスを当てた作品を作れたらと思っています」
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